2009 年 10 月 11 日
家庭医後期研修医として研修をしている平塚医師が、約3か月の整形外科研修を終えました。
研修のまとめをしてくれたので、引用します。
「診療所外来や訪問診療、プライマリケアの場面でどのように学んだことを生かしていくか」ということを常に念頭に置いた研修をできたようで、大変よかったと思います。(坂戸)
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家庭医療学センター後期研修
整形外科研修総括
平塚 祐介
1.診察法
研修初期にはA医師(後期研修医)とともに相馬先生から診察法のレクチャーを受けることで、知識の再確認ができた。B医師(初期研修医)が研修にきてから診察法を指導する機会があり、頚椎の診察法の指導をおこなった。外来でもB医師の診察後に画像所見と合わせて考察することで、理解を深めることができた。画像診断もおおむね問題はなかったが、細かい所見については読影結果とずれることがあった。神経学的診察は水俣検診でさらに経験を深めることができ、医療者としても大変有用な経験であった。
2.疾患
変性疾患として、骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン2006をもとに診察を行い、知識を深めることができた。ビスホスホネート剤を中心とした薬物療法を実践することができた。外来で指導できるリハビリテーションに振り子を用いた肩ストレッチや大腿四頭筋筋力強化など積極的に取り組むことができた。頚椎牽引や可動域訓練、ホットパックなどの物理療法を行うことができた。
絞扼性末梢神経障害は手根管症候群疑いの症例を診察した。
感染症は下腿蜂窩織炎、足関節化膿性滑液包炎、糖尿病性壊疽を経験した。特に糖尿病性壊疽は治療に難渋する症例であり、UpToDateやDynemedなどの文献を通じて、治療を考察することができた。
3.外傷
外傷では巻き爪、熱傷、切創、擦過傷といった比較的よく見られる疾患を経験することができた。当直で縫合した創をフォローすることで、感染や創の経過を見ることができた。胼胝、粉瘤切除は経験することができなかった。
骨折は橈骨遠位端骨折3例、尺骨骨幹部骨折、上腕骨骨折、第5中足骨骨折2例、肩鎖関節脱臼、踵骨骨折を経験した。転移の少ない骨折はギブス固定を行い、長期フォローすることができた。手背健断裂の症例は手術の助手をすることができた。
4.処置、手技
褥瘡処置は数多く経験することができた。デブリードマンは抵抗なく行えたが、切除や切断の見極めは難しいと感じた。フィブラストスプレー、テガダームなど褥瘡のStageに応じて被覆材料を使い分けることができた。
オルソグラスシーネ、アルフェンスシーネは使い分けることができた。前腕のギプス固定は数例経験したが、習得するにはいたらなかった。
研修期間中に肩関節脱臼、肘内障は経験しなかった。(これまでに肘内障は2例整復経験あり)。下顎骨脱臼の整復を行った。
変形性脊椎症や急性腰痛症の治療としてトリガーポイント注射を行った。肩峰下滑液包注射は5例、膝関節注射は20例以上経験することができた。
5.まとめ
2ヶ月半の研修期間で数多くの整形疾患を経験することができた。1日3~5名程度の関節痛、腰痛の患者を診察したため、研修期間中に150名程度は診察したと思われる。腰椎圧迫骨折などは在宅で治療するにあたり参考になることが多かった。糖尿病性足壊疽は治療に難渋することが多く、結果的に切断にいたってしまったのは残念であった。注射などの手技は幅広く経験し、膝関節注射は自信を持って施行する事ができるようになった。切創、熱傷は研修をすることで治癒過程がよくわかり、初期研修のときとは違う視点で治療することができた。転移のない骨折をギプス固定したが、技術習得は難しいと感じた。
教科書の読みあわせを通じて整形外科の外来治療を深めることができた。理学療法、物理療法をさらに深めるために開き時間を利用してリハビリテーションの見学などは計画する必要があったと思います。今後研修を受ける後輩にはカリキュラムに組み込む形で実現したいと思います。
短い間でしたが、ご指導ありがとうございました。
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